「……私に何か?」
「あなたはあのヴェルナー・フォン・ルントシュテットさんですか?」
ヴェルナーの顔は新聞により、欧州内外に知れ渡っている。
こうやって街中で声を掛けられたのは初めてだが、不思議ではなかった。
新聞ではRFR社の若き出資者、陸軍大学在籍のエリート貴族という風に書かれており、あることないことがほどほどに脚色されていた。
「如何にも。あなたは?」
「自分はヒトラー、アドルフ・ヒトラーと申します」
ヴェルナーはそのまま無言で自分の頬を引っ張った。
そして、夢ではないことを確認しつつ、問いかけた。
大戦前のドイツにユンカーとして転生した主人公、ヴェルナーが転生知識でドイツをテコ入れ。ドイツの技術は世界一を目指しつつ、好きな航空機を作る戦記。
実は同作者のクロスSSを読むために、このSSを読んだのですが、話の方向や大量の地の文はまるで紺碧の艦隊の後半。艦隊シリーズが好きな人におすすめ。